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春季例大祭 祭文

京都市遺族会連合会 会長  松 本 き み
 本日ここ、京都霊山護国神社の社頭において春季例大祭が執り行われるに当り、京都府遺族会を代表して謹んで追悼の誠を捧げます。先の大戦で祖国の安泰と平和を願い、最愛の妻や子供、親兄弟を残し、我が身を顧みず各地の戦場に赴き、無念にも参加された戦没者の尊い犠牲は生涯忘れることは出来ません。昨年のアメリカにおけるテロの勃発、或いはいまだ戦火の絶えない中東地域などを思うにつけ、半世紀を越えるわが国の平和の歴史の尊さを痛感いたし、多くの先人の血と汗によって築かれた歴史に感謝すると共に、今に生きる私どもの責務を痛感しております。
 昨年は小泉総理が、熟慮に熟慮を重ねられ、諸般の事情から八月十三日に靖国神社へ参拝され、国民の大多数も賛意を表しました。
 本年は、去る四月二十一日、靖国神社春季例大祭の初日に参拝され、「二度と戦争は起こさないという意味をこめて参拝した。明治維新以来のわが国の歴史において、心ならずも、家族を残して、国のために命を捧げた御霊に敬意と感謝を捧げた」と所感を述べられました。この参拝に対して抗議を繰り返している国もありますが、国の指導者が、戦没者を追悼するため参拝するのは、園国の伝統や慣習に基づく国内問題で、他国から言われるものではありません。戦没者遺族といたしましては、国民の間で広く支持されている戦没者を追悼する中心的施設に参拝されたことは、適切な判断をされたものと存じます。ここに京都霊山護国神社の春季例大祭が執り行われ、英霊の功績と面影を後世に語り継がれますことは、御霊の御心もお安らぎになられ、わが国の平和と繁栄をもたらすことになると確信いたしております。
 京都府遺族会と致しましても英霊の顕彰と、今なお癒えることのない悲しみをもつ戦没者遺族の福祉の向上など、課題は山積しておりますが、英霊のご加護を念じながら、組織の総力をあげて懸命の努力をしてまいる所存であります。
 ここに在天の御霊の安らかならんことを心からお祈りし、ご参列の皆様のご健勝とご多幸を祈念いたしまして祭文といたします。

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