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謹みて当社は明治元年の創立に係り、嘉永六年米艦渡航以来の国論沸騰のさなかに在って、敢然衆に率先、尊皇の大義を唱えて世論を啓発し、機運到って征幕の軍興るやこれに従って諸方に転戦、身を持って維新の鴻業を翼賛しながら、その成就を見ずして中道にたおれ、一命を国に捧げたる志士の精忠を、宏謨成れるの日、畏くも明治天皇は深く御嘉賞遊ばされ、その霊を祀らんがために一社の創立を仰出されたのに始まるのである。恭々しく明治元年五月十日の御沙汰書を拝するに、唱義の士には次の如き勅旨を仰出された。 伏見鳥羽の役以来の戦死者に対しては次のごとく御沙汰あらせられた。 有難き聖旨を拝し、枯骨に及ぶ天恩の忝さに感泣した京都府及び山口、高知、福岡、熊本、鳥取、久留米の諸藩、澤三位家、徴兵隊は、御沙汰書に東山之佳域と仰せられた霊山の山上に各々祠宇を建設した。これ実に当社の創祀、ひいては我国招魂社の嚆矢であって、爾来当社の祭祀及び営繕には国費を供進せられるのを例とし、社号は特に官祭の二字を冠して『霊山官祭招魂社』と称した。 ←前のページ | 次のページ→
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