| 南丹市日吉町遺族会 |
10月20日、南丹市日吉町遺族会 代表 杉尾 輝和 主催による慰霊祭が宮司奉仕のもと
縁故深いご遺族多数のご参列を賜り厳粛に執り行われた。慰霊祭では、南丹市 市長 佐々木 稔納、
日吉町遺族会々長、南丹市議会議長 高橋 芳治 船井郡遺族会々長による追悼文が護国の柱石となられた英霊の鎮まるご神前へとすすめられた。
| 追悼の辞 |
本日ここに日吉町遺族会主催の平成十八年度日吉町戦没者慰霊祭が執り行われるにあたり、
南丹市民を代表し謹んで追悼の誠を捧げます ご英霊各位は先の大戦において、祖国を思い、
家族を案じつつ国難に殉じられました 終戦から六十一年の歳月が過ぎ去りましたが、
今日の平和と繁栄は尊い犠牲となられたご英霊とご遺族の筆舌に尽くし難いご労苦、
たゆまぬご努力の上に築かれたものであります 私たちは改めて過去の戦争の悲惨さを心に刻み、
この記憶を風化させることなく後世に語り継いでいく一層の努力をしていかなければなりません
平和は人類共通の願いであります しかしながら世界各地において未だ地域紛争やテロ行為は絶えず、
多くの尊い命が犠牲となっています すべての人々が平和を享受し心豊かに生きるために、
私たちはこれからも最大の努力をいたして参ることが重要であります 発足五十周年を迎えたご英霊の郷土日吉は本年、
近隣の園部町、八木町、美山町と合併し南丹市となり、
これまで先人が築かれて参りました日吉町を始め旧四町の良さを南丹市に引き継ぎ、
今、新しい南丹市づくりを推進いたしております こうした新しい町づくりが進められるのも、
戦争による尊い犠牲とご遺族の皆様方の温かい郷土愛に支えられたおかげであると思っております
今はただ、ご遺族の皆様方とともにご英霊のとこしえに安らかなるご冥福をお祈り申し上げますとともに、
ご遺族の皆様方のご健勝とご多幸を心から祈念いたしまして、私の追悼の言葉とさせていただきます
平成十八年十月二十日
南丹市 市長 佐々木 稔納
| 祭文 |
本日ここ、京都霊山護國神社の社頭において、日吉町出身三百四十八柱のご英霊を迎え、
佐々木市長様を始め来賓各位のご臨席を賜り、日吉町遺族会主催の慰霊祭を挙行するに当たり、
遺族多数額ずく中で祭文の誠を捧げます さきの大戦が終結して早くも六一年が過ぎ去りました今日、
わが国はこれまでに、めざましい経済発展を遂げ、国際社会に於いても重要な地位を築き上げてまいりました
その陰にはご英霊の尊い犠牲があった事を、私達は決して忘れる事がありません あの苛烈を極めた戦いの中、
祖国の安泰を願い肉親に思いを馳せつつ、戦場に散華されたご英霊、今尚、遠い異国の地に、
又、海底深くに眠られるご英霊に思いを致すとき、痛恨の念が胸に迫ります 私達は、
かけがえのない命を捧げられたご英霊の尊い犠牲を後世に語り伝えるとともに、ご英霊の顕彰と、
今も尚癒える事の無い悲しみを持つ、我々遺族の福祉向上に、一層の努力をしてまいる所在であります
しかしながら、首相の靖国神社参拝に、いまだ近隣諸国での理解が得られず、
強烈に反対の声明を出している国もあり残念でなりません 今後、私達は、もう一度過去の歴史を噛みしめ、
元気で、平和で、安全な国家と世界平和を築いて行かなければならないと思います 日吉町では、
スプリングスひよし、明治鍼灸大学付属病院、生涯学習センター等々があり、
若者からお年寄りまで安心して快適に住める町に変貌しました
又、今年は四町が合併して南丹市になり一回り大きくなりました
さぞかし、ご英霊には想像もされなかった現在の日吉町を天国からご覧戴いていると思います
ご英霊には、何卒、安らかな眠りにつかれることを、乞い願うとともに、南丹市の発展、
ご遺族並びに本日ご参列の皆様方のご加護を賜らん事を祈念いたしまして、祭文といたします
平成十八年十月二十日
日吉町遺族会 会長 杉尾 輝和
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