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美しい新緑に抱かれた此處京都霊山護国神社に於て今年も春季例大祭がいとも厳かに斎行されることになりました。
祭神の皆様は祖国と同胞の限りない生存と発展を念じつつ自らの尊い生命を捧げられたのであり　私達はその偉大なる御遺徳に額づくものであります。
私はかつての大東亜戦争に皆様と共に従軍し死を決意していたに不拘、祖国に帰ることが出来ましたが祖国の復興に幾ばくの仂きが可能であったかと思いますとき誠に恥じ入る次第であります。
戦後我国は世界第二の経済大国と称せられたこともありましたが今や政治は混迷し経済は１０年以上に及ぶ低迷を続けております。而も外国からは今に至ってもあらぬ非難を受け国内に於ては戦後の教育は道徳の頽廃を招いています。祖国の永遠なる興隆を念願された皆様は悲憤の情に堪えられないものと存じます。
護国の神となられた皆様を思うとき生きて帰ることを得た私達は生ある限り菲力とは言えど祖国日本の為に全力を振りしぼって働くことをお誓い申しあげねばなりません。
護国の英霊よ　何卒我等の誓を御聞き賜わり茲に神静まりくださらんことを希い謹しみて祭文を奏し奉ります。

平成１３年４月２８日 昭和の杜友の会　会長　林田　悠紀夫